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紅茶ブロガーのタリナイ

タリナイ

2年半バリスタを経験。気になる紅茶をひたすら飲みまくってレビューします。 記事監修者兼紅茶ブログ管理者。

紅茶の香りには300種類以上もの香り成分が含まれている!?紅茶の香りを生み出すメカニズムを知ろう

紅茶の香りには300種類以上もの香り成分が含まれている!?紅茶の香りを生み出すメカニズムを知ろう

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豊かなお茶の香りは、茶に含まれる揮発成分によって生み出されます。

その数は緑茶で200種、紅茶で300種以上と言われています。

お茶の種類によって全く特徴の異なる香りは、1種類の香り成分からなるものではなく、無数の香り成分が複雑に絡み合って形成されているのです。

あの豊かな紅茶の香りがどうやって生み出されているのか、紅茶の香り成分に注目して見ていきましょう。

紅茶の香りを引き出す成分

紅茶の香りを引き出す成分

発酵茶である紅茶や、半発酵茶のウーロン茶は、茶の製造工程で緑茶よりもはるかに大量の香り成分が生成されます。

そのため、緑茶は「味を楽しむお茶」、紅茶とウーロン茶は「香りを楽しむお茶」とよく言われています。

紅茶は、花の香りや果実を感じさせる香りが多く、代表的な香りとしては、スズラン系の軽い香りが特徴のリナロール、バラや重めの柑橘系の香りを放つゲラニオール、柑橘系の爽やかさとフローラル系の甘さを合わせ持つネロリドールなどが挙げられます。

呼び名に「○○オール」とつくのは、アルコールを意味しています。

香り成分はアルコールやアルデヒドなどのテルペン類からなり、ぶどうやリンゴなど果実系の香りが多いのが特徴です。

紅茶の香りが生成されるメカニズム

紅茶の香りが生成されるメカニズム

お茶の香りは、発酵、揉捻時の酵素反応によって生成するとされていましたが、近年、香りのもととなるテルペン類は、萎凋段階ですでに紅茶に存在している配糖体が、萎凋によって加水分解されて香り成分を生成することが明らかにされました。

配糖体とは、糖と香り成分が結合したもので、これが萎凋の過程で分解して、香りを発するようになるのです。

このメカニズムは、緑茶と紅茶とウーロン茶の違いを理解するために非常に重要な知識です。

近年では、茶の香り成分を科学的にかなり分析できるようになり、茶の品質評価を行う上でも役立てられるようになってきました。

香り成分の分析は割と容易にでき、お茶の香りの特徴や、火入れの際に生じる香り成分に強弱をつけたり、貯蔵中の荒茶の香り成分の変化を分析して、品質の向上や管理に役立てられています。

紅茶の香りを人工的に作り出すことはできない?

紅茶の香りを人工的に作り出すことはできない?

あるとき私たちは、紅茶のダージリンのエッセンシャルオイルを作ろうと現在までに分析されている物質を全て混ぜ合わせてみたことがあります。

しかし、ダージリン紅茶の香りになることはありませんでした。

つまり、これが「紅茶の香りの成分」「ウーロン茶の香りの成分」というものは未だに見出されておらず、すでに判明している300種の香り成分の他にも多くの成分が関わっていて、より沸点が低い物質を取り逃がしているのではないかと考えられています。

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